「初中高合同 国際保護者会」~啓明学園の礎~

学校たより

週末の午後、中高校舎の国際学級の教室で、今年度の初中高合同の国際保護者会が開催されました。
啓明学園の源は、1940年に三井家によって始まった帰国子女教育です。
今では、帰国子女の他に外国人家庭の子どもや、国際結婚家庭の子どもとして育っている子どもまで、幅広い環境の子どもが在籍します。
その親たちは、学校生活を始めるにあたり、たくさんの不安や迷いがあります。
その悩みを共有したり、励まし合ったりする意味でも、この国際保護者会は大切な催しです。
この日は、初等の6年間、国際保護者会を皆勤出席したお父様が表彰されていました。その挨拶の中で、「いろいろ不安や悩みがあるとき、
こうして先輩のお父様・お母様から励まされ、大丈夫だからという一言をもらうとどれだけ安心するか。・・・高校3年生まで次の6年皆勤を
ねらいます!」とお話されました。
高校3年保護者の皆様はご卒業おめでとうございます。そしてお疲れ様でした。
初等・中学校の保護者の皆様はもう少しがんばってみましょうか。この縦のつながりも啓明教育の特色の一つですね。


167 167-01
<帰国子女教育の歴史> 帰国した子どもの数の推移をみると、調査が開始された1971年には小・中・高等学校各段階の合計は1,544名、
「学校基本調査」に「帰国子女」の項目が設けられた1977年には5,774名、1980年には7,504名、1985年にはついに1万人をこえ10,177名、1992年には13,219人とピークに達し、それ以降やや減少傾向に転じている。1996年時点で12,181人が小学校、中学校、高等学校に在籍している。こうした帰国児童・生徒数の推移とともに、帰国子女教育もまた大きく変化してきた。戦後の帰国子女教育は、桐朋学園、成蹊学園、
啓明学園などごく一部の私立学校によって開始される。しかし、1960年代には、帰国児童・生徒の急増により、教育問題が顕在化してきた
ことから、1965年に文部省は、東京学芸大学附属大泉中学校に帰国児童・生徒のための特別学級である「帰国子女教育学級」を設置した。
その後、いくつかの国立大学の附属学校にも同様の学級が設置され、特別学級への受け入れが本格化していく。国内の学校生活への適応を
はかるとともに、適応に関する研究を行うのが特別学級の課題であった。