理事長挨拶

学園を創立された三井高維先生は、1940年、東京赤坂台の私邸を開放し、国際社会で活躍できる人材の育成を目指し、帰国子女を受け入れる学校として啓明学園をスタートさせました。軍靴の音の響く時代、帰国生を受け入れ、キリスト教に基づく人格教育と外国語に力をそそいだ啓明学園は、陸軍からの廃止命令を受けましたが、三井先生は圧力に屈せず学園を守りました。明けの明星 a morning star、そして希望 hopeという意味を持つ「啓明」には、三井先生の未来への思いが込められています。
啓明学園は帰国生教育、国際教育のパイオニアであり、現在もその伝統は継承されています。帰国生や外国籍の児童・生徒が30%を越えており、初等学校(中高)の多感な時期に多様なバックグランドの児童・生徒と触れ合うことにより、さまざまな文化を体感し、多様性をお互いに認め学び合う姿勢が身につきます。また、留学や国際交流のプログラムを通じて、英語を言葉としてだけでなく、文化的な背景もふくめて学習するようにしています。
学習に関しては、しっかりした基礎学力をベースに、「主体的な学び」を重視しています。単に与えられた質問に回答できるだけでなく、自らが問題を発見し、解決する力を身につけること、「生きる力」を涵養することを重視しています。先の見えない不確実な時代にあっても、多様な人間と協力し、希望をもって時代をリードする明けの明星のような人間を育てる学び家であり続けたい、と思っています。
学校法人 啓明学園
理事長 夏坂 真澄