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国際生のサポートについて 初等学校

生まれ、育った環境、触れてきた言語を、
まるごと子どもたちのルーツとして、大切に。

 本校では、日本で生まれ育った子どもたちとさまざまなルーツをもつ国際生がひとつのホームルームで生活しています。お互いに異なる文化や価値観に日常的に触れることは、子どもたちの成長に良い影響をたくさん与えることが期待できます。一方学習面では、国際生が在籍学級での教科学習への参加が難しいということもあります。

 それぞれの子どもたちが、生まれ、育った環境で触れてきた言語とその言語でできるようになったことは子どもたちの大切な土台となります。この土台をもとに、子どもたちが日本語でも理解・表現し、それぞれの個性が輝くようにサポートしていきます。

私たちが目指しているもの

日本語4技能の力をつける

 在籍クラスでの国語や算数の学習を理解し、内容を定着させていくためには、「話す」「聴く」といった会話の力だけではなく、「読む」「書く」力が不可欠です。
 国際プログレスクラスでは、一人ひとりの日本語の「話す」「聴く」「読む」「書く」力を、アセスメント等を通して、客観的に見極めています。その上で、それぞれの力に合わせた目標を設定し、日本語で学習内容を理解し、考えたことや理解したことを表現することを目指し、学習計画を立てています。

基礎的な学習習慣をつける

 海外の現地校やインターナショナルスクールで教育を受けてきた子どもたちの中には、家庭学習の習慣がない場合がありますが、家庭と連携し、子どもたちが毎日コツコツ読み書きの練習ができるよう、習慣づけをしています。また、よい姿勢で学習すること、話す人の目を見て聴くことなど基礎的な学習習慣をつけるため、毎日の学習のなかで意識づけ、声かけをしています。

理解し、表現する
ことばの柱をつくる

 子どもたちは成長に従い、より多くのことばに触れ、実際につかってみることを通して、幅広い語彙を吸収、獲得していきます。経験に基づいた言語体験そのものが、そのことばを使って考え、理解し、表現する礎となります。国際生は日常的に、日本語とそれ以外のことばの間を移動しています。そのため、日本語以外のことばの獲得を同時にしており、就学前まで一言語で育った子どもと比べると、語彙数が少ないと言われています。特に抽象的な意味を表すことばの獲得が難しいことがあるため、それらのことを留意し、教科の学習を通して、日本語で理解し、表現することができるよう、授業の工夫をしています。

Teacher's Voice

国際学級 主任 中野 裕美子

複数の言語の中で育つ子どもたちが、
ここにいてよかったと思えるように…。

 国際プログレスクラスには、様々なバックグラウンドをもつ子どもたちがともに学びあっています。複数の言語の中で育つからこそ、子どもたちはさまざまな葛藤や悩みを抱えることもあります。

 例えば、これまで生活してきた国で簡単にできてきたことが、日本語が壁となりできなくなってしまうこと。家庭の中で日本語以外の言語を使用しているため、聞き取りや表記がうまくいかないこと。もしかしたら、何年か先に海外で生活することになるかもしれないため、日本語学習への目標が立てにくいこと・・・など。

 そんな子どもたちが、日本語でわかる、できることを広げ、重ね、ここにいてよかったと思えるように、一つひとつの葛藤や経験すべてが子どもたちの成長の大きな糧となるよう、そばで支えることができればと願っています。

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