剥製づくり勉強会を開催しました
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【中高】
6月1日・15日・29日の3日間にわたって野鳥の剝製づくり勉強会を開催し、中高生21名が参加しました。今回、仮剥製の作成に用いた野鳥(イカル、アオゲラ、メジロ)は、過去に校内で窓ガラスへの衝突などにより死亡した個体を冷凍保管していたものです。
1日目は、体長の計測と解剖をしました。ノギスを使って翼長や嘴の長さなどを測定したあと、メスで腹部を切断して内臓を取り出し、胃内容物を観察しました。ほとんどの個体の胃から穀物が見つかり、エゴノキの実などを食べていることがわかりました。


2日目は、中身作成、洗浄、除肉をしました。木毛(木でできた綿のようなもの)を内臓と同じくらいの大きさに丸め、糸を巻きつけて胴体に詰めるための中身を作成しました。また、中性洗剤で羽の汚れを優しく洗った後、除去しきれなった脚や腕の筋肉を取り除く作業をしました。今回は繊細で細かい作業が多く、生徒たちは苦労していました。


3日目は、縫合、成形をしました。まず、解剖の過程で破れてしまった部分を縫い、頭骨に紙粘土をつめて除肉した部分の形を整えました。次に、翼と脚に針金を通し、体の中心に通した竹串に固定しました。最後に木毛でつくった中身を入れて縫合し、羽毛を整えて剥製の完成です。最後まで細かい作業が続き、完成するころには生徒たちは疲れてへとへとになってしまいました。
作成した仮剥製は、2週間ほど乾燥させたのち、中高生物室の標本棚に展示しました。


今回、剥製づくりを通して、学園内に生息する野鳥のからだのつくりを観察するとともに、野生動物の調査・研究に用いられる仮剥製の作成方法を学ぶことができました。
※この教育プログラムは「2022年度武田科学振興財団中学校理科教育振興助成」を受けています。