3年生:国語「ちいちゃんのかげおくり」
- 日常


3年生の国語では、「ちいちゃんのかげおくり」の学習をしました。子どもたちにとっては、この作品が初めての戦争教材となります。あまり聞き覚えのない言葉もたくさん出てくるため、言葉の確認も丁寧に進めてきました。少しずつ読み進めていくうちに、戦争への恐怖や主人公の悲しみを感じ、中には涙しながら読む子もいました。


また、今回は「話し方」についても学びました。自分が相手に何かを伝えるときに、言いたいことを話すだけではうまく伝わりません。自分の考え(主張)と、どこからそう思ったのか(根拠)、どうしてそう思うのか(理由)といった3点セットを意識して話ができるようになることを目指してきました。例えば、お父さんが出征する場面では、ある子が「そういえば、お父さんが出張に行く時、泣いちゃった…。」という発言をした子がいました。すると、他の子は「そうそう!」「僕もね…」と話し始めました。このように、読んで想像したことを話すだけではなく、自分の経験とつなげて発表をすると、友だちの共感を生み、理解が一層深まりました。


戦争場面を体験したことがある子はいませんが、似たような場面を経験から類推することはできます。このような言葉を丁寧に価値づけることで、子どもたちの読みをみんなで深めてきました。今は、子どもたちの空の上には平和な空が広がっていますが、そうではない時代や、今も外国では戦争があることを知り、「かげおくり」をしながら、戦争と平和に対する考えを持ち、命の尊さを学んだ子どもたちでした。